漬物一年生 › その他の話

2015年09月19日

ある精肉店のはなし

「ある精肉店のはなし」という映画を観ました。
牛の「と畜」から販売までを行う精肉店のドキュメント映画です。

牛を牛舎からと場まで連れて行って、牛の眉間をハンマーで打つシーンから始まるのは、すごい衝撃です。
でもその衝撃は決して残酷さに対して感じるものでなくて、むしろ、たんたんと命に向き合う行為のひとつひとつが、とても神聖なものに感じられる。
解体していく作業がきれいだと思えるほど。

僕を含めた、ほとんど全ての人たちが、たくさんのお肉を食べて生きていながら、その動物たちの命に向き合わずに生きています。
目の前のお肉が、牛のものであることは知っている。でも実際にその過程については、タブーであるかのように、ふせられてる。

なにも知らずに考えずに、お肉をおいしいと言うことができるのは、きっと、まともではないのだと思います。

と畜は自分と切り離された、特別なことだと思っていました。
だけど、本当は当たり前なことで、でもやっぱり特別なことなんだと思うことができます。

命を食べて生きる人間が当然知らなければならないことを教えていただきました。
これからは、もっと感謝して、もっとおいしくお肉をいただけます。
  


Posted by 「漬物本舗 道長」 石川大介 at 13:51Comments(0)その他の話

2015年08月13日

ベトナムへ行ってきました!

7月29日から8月2日まで3泊5日でベトナムに行ってきました!
今回はそのご報告です。

ベトナムへの目的は、ずばり「カンホアの塩」です!
「カンホアの塩」はベトナムのカンホア省(カインホア省)のホンコイ村というところで作られている完全天日塩です。
カンホア省はニャチャンというリゾートの街があるところで、塩を作っているだけあって、海はものすごいきれいです。


たくさんの塩田がある中に、一角だけタイル張りの塩田があります。
普通の塩田は田んぼのように、下は土の状態なのです。


しかし、カンホアの塩の塩田は日本人が設計の段階から関わっているため、通常ベトナムではありえないタイル張りの塩田なのです。


カンホアの塩と、塩の作り方について詳しく知りたい方は、こちらのホームページを見てみてください。
http://www.shio-ya.com/
これほど詳しく塩について解説してくれるホームページは滅多にないと思います。
日本にいると天日で塩を作るというと、当然雨が降った時の対処が必要ですが、カンホアでは乾季と雨季があるため、乾季にはほとんど雨が降りません。そのため、天日で塩を作るということが、当たり前のことのようです。
塩田の周りには積み上げてある塩の山がいくつも!


しかし、百聞は一見に如かずとはよく言ったもので、本当に行ってよかった!
すごい!素晴らしいです!
普通の塩田が、下が土でも大丈夫だというのは、最終的に塩を「洗ってしまう」からです。
塩を洗うというのもちょっとピンとこないかと思いますが、これもカンホアの塩のホームページ参照。
http://www.shio-ya.com/general_salt/howtouseit.html#washSalt
このページの下のほうに解説があります。
洗うと、ごみを除去することができますが、その一方、塩は塩化ナトリウムの割合が増えていきます。
スーパーで塩の表示を見てみると、塩化ナトリウム99%以上の塩がよく置いてありますが、これがまさにそれで、雑味がなくて、塩辛いだけの塩になっていきます。
試したことがない方は、一度ぜひ食べてもらいたい!
おいしい塩は、塩辛いだけじゃなくて、うまいんです!(言葉じゃわかりにくいですね。すいません。)

カンホアの塩では、天日による乾燥だけで、ごみは手で取り除きます。
これは、カンホアの塩のスタッフさんたちとの写真です。
ホントいい顔した人たちばっかりでした。



このように直接目で確認しながらごみをひとつずつ除去していきます。
タイル張りの塩田とは言ってもごみは入ります。
しかも白いから、ごみは目立つんですね。
これだけ手をかけるのも、すべては味のため。
素晴らしい考え方です。
行ってよかった。
これからの漬物作りに、もっと気持ちを入れてやらなければ、と思ったベトナムでした。  


Posted by 「漬物本舗 道長」 石川大介 at 21:53Comments(0)その他の話

2013年07月26日

自宅用の梅ジュースです。

ぼくの自宅用の梅ジュースです。
2kgの梅に対して、2kgのビートグラニュー糖で仕込んでます。

この、砂糖が溶けきってない感じは、風の谷のナウシカにでてくる腐海みたいで、見ていて飽きません。
日に日に溶けていくのが、だんだん浄化されていくみたいじゃないですか?
(全然意味わかんなかったらゴメンナサイ)

一般的には氷砂糖で仕込むのが普通みたいですが、これは何でなんだろう?
おそらく、砂糖が梅の間でとどまってくれるのが目的であるところが大きいのかな、と思います。

道長でまかないで飲む用に仕込むときは、いつもビートグラニュー糖なので、一度試してみようと、これとは別に氷砂糖で仕込んでみましたが、結局、下まで落ちてしまうので溶けるのが遅いような気がします。
うーん。どうなんだろう。

梅ジュースで時々、梅の表面にカビが出てしまって失敗した、という方がいます。
これには、簡単な対処法があって、ビンを揺らしてやればいいのです。
梅が液につからずに空気にふれたままでいるとカビてしまう。
だから、ビンを割と激しく揺らしてやれば、梅の上下が入れ替わって大丈夫というわけです。

梅ジュースをまだ試したことがない方は、また来年ぜひトライしてくださいね!
梅ジュース、ホントうまいです。

しかし、このビンはカーマで買ったのですが、600、700円で買えてしまいました。
安すぎる気がしますが、いいのかな。
  


Posted by 「漬物本舗 道長」 石川大介 at 00:05Comments(0)その他の話

2013年07月22日

モンサントの不自然な食べ物

昨日は、豊橋有機農業の会主催の映画上映会に行ってきました。

「モンサントの不自然な食べ物」

みなさんはモンサントという会社をご存知ですか?
遺伝子組み換え作物の種子を作り続け、世界中の食を支配することを目的としている企業。
そのやり方、実態は最悪と言っても、大げさではありません。

遺伝子組み換え作物は、農家にとっても消費者にとってもリスクがとても大きいです。
一度、自然界に放たれれば生態系を破壊し、元に戻すことは不可能な状態になってしまうかもしれません。
問題点をあげはじめればキリがありません。

それなのに、日本ではモンサントの知名度はとても低いように思います。
世界中でこれだけ名指しで否定される企業がほかにあるでしょうか?

みなさん、知ってください。
食に関して知ってほしいことは、たくさんあります!
興味を持ってください!
食の安全は私たちの手で守るものです!
  


Posted by 「漬物本舗 道長」 石川大介 at 21:38Comments(0)その他の話

2012年09月23日

「天地明察」を見て思ったこと。

今日、今話題の「天地明察」という映画を見てきました。
映画の内容について、ここで触れてもしょうがないので、内容とは関係ないところで思ったことを少し、書いてみたいと思います。


テレビCMを見ていると、家電の新製品がいくつも現れ、それがさらに新しいものにどんどん変わります。
確かに便利なものは、僕らの生活を劇的に、楽なものに、より素晴らしいものに変えてくれるような気がします。

じゃあ、今と昔を考えたときに、どちらが「豊か」なのか。

たとえば、車について考えてみます。
車は確かに遠くまで速くたどり着くことができます。
運転は疲れはしますが、自分で歩くわけではないので大したことはありません。
でも、そのために交通事故というものが生まれました。
道を舗装するためにたくさんのお金を使い、その結果、どこの景色も同じものに変えてしまい、騒音が出るばかり。

テレビは、暇な時間を楽しく過ごすためのものです。
良い番組もたまにはあったりして、嫌なことを忘れたり、感動をもらうこともあります。
でも実際には、見たくもないものをなんとなく見て時間を浪費したり、そのことでイライラしたり。
暇な時間に見ているつもりが、テレビのために時間を作っている。

山に生まれた人は、生涯、海のものを食べずに死んでいったのではないでしょうか。
でもだからこそ、地方独特のものが大切にされ、楽しまれていたのでしょう。


ん~、まぁ、こんなことを言いながら、実際の生活では電気に頼りっきりな自分ですが...。

で、何が言いたいかというと、便利に頼るな、とか、今が悪い、とかではなくてですね、なんというのか。
現代は、単純に昔よりも「豊か」なったわけではない。ということを忘れないようにしなければ!ということです。

寝る前の、いつもはテレビを見ている時間に、たまにはテレビを消して過ごしてみてください。
結構静かなことに気付けたり、夜よく眠れたり。


いや、ホントに映画と関係ない話になってしまいました。
すいません。
文脈のない長い文章、お付き合いいただき、ありがとうございました。
  


Posted by 「漬物本舗 道長」 石川大介 at 23:20Comments(0)その他の話