漬物一年生 › 2012年12月05日
2012年12月05日
福津農園さんにおじゃましてきました。
今日は、新城市・松沢政満の福津農園さんにおじゃましてきました!
有機農業という言葉のほかに自然農法という言葉があることは知っていましたが、まさにこれがそうなのか!と目からウロコが落ちた気分です。
この写真、わかる人にはすぐわかると思いますが、雑草の中に見えているのは大根の葉っぱです。
作付のほとんどは山の斜面。
通常であれば、機械も入れず、とてもやりにくそうな場所です。
松沢さんのところでは、耕すことは一切せず、種を播いていきます。
肥料は自分のところで飼っている鶏の糞だけだそうです。
それも様子を見て、一部に使うだけ。
その循環のメカニズムを今日、ぼくが理解できたこと範囲でですが、つたない文章ながら書かせていただきたいと思います。
-----------------------------------------------------
雑草はそこにあって、太陽をいっぱいに浴びることで、栄養をたくさん生み、上に伸びていくのと同時に、下にも根っこをどんどん伸ばしていきます。
そして、作り出した栄養分を土の中に分泌していきます。
それにより、土中の微生物は活発になり、微生物はまたその成分を植物が吸収しやすい形(ミネラルなど)に分解してくれます。
これにより、肥料を使わずとも土が肥えていくそうです。
そして、作付の時には、草を刈って種を播く。
そのあとは、雑草と一緒に野菜は育ち、収穫をします。
驚くべきは、草刈は年に1回か2回しかやらないとのこと。(最低1回は種を播くとき)
普通は、というか僕の中では、雑草は常に邪魔者で、排除しなければならないもの。という認識です。
しかし、この雑草により、土は肥えて柔らかくなり、野菜が育つのだと松沢さんは言うのです。
土への栄養は与えなくても、そこで作られるという、言われてみればすごく自然なことを今日まで知りませんでした。
もちろん農薬は使いませんが、草がいっぱいのなかでは、害虫を食べる益虫もたくさんいるため、虫害は少ない。
このように果樹もいっぱいあります。
果樹は、普通、ものになるまで、何年もかかり、それまでお金にはならないものですが、果樹の根元でも種を播けば野菜は育つ。
だから、果実がならなくても、そのスペースで売れるものは作れる。
これは邪魔でどけてしまいたい木だそうですが、根っこごと抜いてしまうのは大変な労力。
そこで、幹を切ったところへキノコの菌を植え付ける。
これで、木を弱らせて朽ちさせるそうです。
キノコはキノコでものになるし、まさに一石二鳥。
鶏のほかにヤギもいます。
松沢さんのところには、家族のほかに研修生を合わせて8人が生活しているそうですが、彼女1匹で全員分のミルクが間に合ってしまうそうです。(1日1.5リットルから2リットル!)
---------------------------------------------------
いやはや、今日は本当に新しい知識が入りすぎて、軽くパニック状態なので、ちゃんとした文章でお伝えできていないような気がします。
農業というのは、本来こういう形なのかな?
今では耕してから種を播いて、肥料を入れるというのは、当たり前のことで、こういった形を見せられると、ほとんど夢なのではないかと思ってしまうほどです。
すべてが理想的に循環しています。
「松沢さんは手をかけなくて楽だ」とも言っていましたが、知らない苦労がいっぱいあるんだろうとも思います。
自然のことなんて本当に知らないことばかりで、普段食べている野菜についても良く知らないのだと実感した1日でした。
まだまだ精進せねばならないと再認識した若造です。
最期に松沢さん夫妻の写真。
本当に素敵なお2人です。